【七瀬３部作】筒井康隆

家族八景 (新潮文庫) 著：筒井 康隆

七瀬ふたたび (新潮文庫) 著：筒井 康隆

エディプスの恋人 (新潮文庫) 著：筒井 康隆

人の心の内を読み取ることができる火田七瀬（ひたななせ）
この３部作は彼女の少女時代から20代までを描いた作品

３作通して思うのは、七瀬はすごく怖い女だということ

あるときは自分を襲ってきた中年を精神的に追い詰め、破壊する
また別のときは２組の夫婦の溝の深まりを「実験」と称して、じわりと溝が深まるよう仕向ける

美しく、大人しい女ほど怖い・・・ということか？


それにしてもシリーズ１作目【家族八景】の初版は昭和50年というのが驚き
全く古臭さを感じない

個人的に一番好きなのは【家族八景】
市原悦子主演「家政婦は見た」に通ずるものがある

【七瀬ふたたび】【エディプスの恋人】になると、謎の組織とか宇宙意思とか出てきて大変なことになる
突拍子もない感じを楽しみながら読める人にはお薦めですが・・・